税務調査の流れを知ってみよう!

Archive for the '税務調査の流れ・修正申告' Category

9月142010

税務調査を受けて更正処分を受けた場合、その処分について納得できないという場合、それを申し立てることが出来ます。不服を申し立てたとして、結果が変わるかどうかは別問題ですが、自分の言い分を明らかにすることには大いに意味があります。
税務調査で以下のような処分を受けた場合には、「不服申立て」をすることができます。
1.納付税額を増加させる更正処分
2.申告のない場合に納付税額を決定する決定処分
3.更正の請求に対して行われた更正をすべき理由がない旨の通知処分
4.加算税の賦課決定処分
5.青色申告の承認の取消処分
6.差押え等の滞納処分
税務調査の結果、過少申告加算税や重加算税などの付帯税を課された場合も、納得がいかない場合には不服申し立てをする流れになりますが、脱税などの悪質なケース以外ではいきなり重加算税などの追徴課税がいきなり行われるケースは稀です。事前に税務署と折り合いをつけて、修正申告等の落としどころを見つけるという流れが一般的でしょう。いきなり厳罰が下されることはほぼありません。
また、以下のような場合には不服申立てをすることができません。
1.納付税額を減少又は還付金額を増加させる処分
・・・もっと税金を払いたいといってもダメです。寄付など他の手段を講じることになります。
2.誤って納付税額を過大に申告した場合
・・・この場合に申告した納付税額を正しい税額に是正するためには、「更正の請求」の手続きを行うことになります。

6月072010

先日、パナソニックの所得隠しのニュースがありましたね。報道をご紹介しましょう。
『パナソニックが1億5千万円所得隠し』
(YOMIURI ONLINE|2010年6月1日配信より引用)
パナソニック(大阪府門真市)が大阪国税局の税務調査を受け、2008年3月期までの数年間に、計約1億5000万円の所得隠しを指摘されていたことがわかった。
重加算税を含めた追徴税額(更正処分)は約6000万円で、同社はすでに納付している。
-----(以下省略)-----
税務調査で発覚したということですが、2008年3月期までの数年間で1億5千万円ということですから、年間では数千万円ということですね。まぁ、決して小さな金額とは言えませんが、パナソニックの売上げから考えるとどうでしょうか?
5月に発表されたパナソニックの2010年3月期連結決算によると、グループ全体の売上高は7兆4千億円余り(!)だということです。今年は黒字決算だったようですが、それまでは数千億円規模の赤字だったんですね。この売上規模からすると今回の税務調査で発覚した所得隠しは、パナソニックの税務処理がきちんと行われていることを証明しているとも言えますね。
税務調査では決算書類を数年間に渡ってしっかりと調査しているはずですから、その調査で売上高のコンマ数%のミスしか指摘を受けなかったわけです。やはり、ワールドワイドで商売をしている大企業ですから、経理部門もかなり優秀だということですよね。

10月152009

税務調査などで管轄の税務署長から更正処分を受けた際に、その処分について「承服できない」、「不服だ」という場合に納税者は黙ってそれを受け入れるしかないのでしょうか。いえいえ、そんなことはありません。不服がある場合には、それを申し立てることが出来ます。不服を申し立てたとして、結果が変わるかどうかは別として、自分の言い分をぶつける流れになります。
税務署長等から例えば次のような処分を受けそれに不服がある場合には、「不服申立て」をすることができます。
(1) 納付税額を増加させる更正処分
(2) 申告のない場合に納付税額を決定する決定処分
(3) 更正の請求に対して行われた更正をすべき理由がない旨の通知処分
(4) 加算税の賦課決定処分
(5) 青色申告の承認の取消処分
(6) 差押え等の滞納処分
税務調査の結果、過少申告加算税や重加算税などの付帯税を課された場合でも、納得がいかない場合には不服申し立てをする流れになりますが、脱税などの悪質なケース以外ではいきなり重加算税などの追徴課税がいきなり行われるケースは稀です。事前に税務署と折り合いをつけて落としどころを見つけると言うのが一般的な流れでしょう。
また、次のような場合には不服申立てをすることができません。
(1) 納付税額を減少又は還付金額を増加させる処分
 その理由は、その処分によって自己の権利又は法律上の利益が侵害されていないからです。
(2) 誤って納付税額を過大に申告した場合
 その理由は、処分を受けていないからです。なお、この場合に申告した納付税額を正しい税額に是正するためには、「更正の請求」の手続によります。

7月152009

今回は、仮に税務調査を受けた場合のその後の流れについて簡単にご紹介していきましょう。
税務調査後に、「悪質な所得隠し」や「脱税行為」と認定されてしまうのはどういった場合でしょうか。
通常は納税側と税務署側で見解の相違があった場合でも、双方合意の上「修正申告」することで終了しますが、そうならずに「脱税」として懲罰を受けてしまうケースとはどのようなものなのでしょうか。
簡単に「脱税」、「節税」、「租税回避」をまとめてみましょう。いずれも納税額を減らすという意味では同義語ともいえますが、どのような違いがあるのか確認していきましょう。
(1.)脱税→課税要件の成立の事実を全部又は一部について故意をもって秘匿し、課税を「不法に」免れる行為
(2.)節税→租税法規の立法当時において、当該租税法規が「予定している」ところに従って最大限に租税負担を減少せしめる行為
(3.)租税回避→租税法規の立法当時において、当該租税法規が「予定していない」異常な法形式を採用して租税負担を減少せしめる行為
 ※ 租税回避行為には次のような特徴が挙げられます。
  ・ 法的には有効な取引であり、取引自体には仮装や隠ぺい行為は認められない
  ・ ただし、取引自体は不合理かつ不自然であり、時には法の乱用解釈が認められる
  ・ 時には主たる取引当事者以外のものを利用する等「う回行為」を利用する場合がある
  ・ 結果としてその者の課税価格(所得)を減少せしめ、税負担の減少となる
このように見てくると、「節税」とは法律の『想定の範囲内』で税負担を軽減する行為、「租税回避」とは『法律の想定の範囲外』の方法で税負担額を減少させる行為(脱法行為と呼ばれます)、そして「脱税」とは「故意に」収入を隠すなどの『違法行為』による税負担額の減少となります。

11月182008

今回は税務調査の流れということから少し離れて、調査後の流れについて触れていきたいと思います。
税務調査後、悪質な所得隠しや脱税行為が認められる場合というものはどういった場合なのでしょうか?
通常は納税側と税務署側で意見の違いがあった場合で、落とし所が見つかった場合には「修正申告」することで一件落着となるのですが、「脱税」と認定される場合とはどういう場合なのでしょうか。
節税と脱税は似て非なる言葉ですが、納税額を減らすという意味では同義語とも言えます。その違いは?
まずは「脱税」・「節税」・「租税回避」の定義についてまとめてみたいと思います。
脱税、節税、租税回避とは一般的には下記のように定義されています。
 1.脱税・・・課税要件の成立の事実を全部又は一部について故意をもって秘匿し、課税を不法に免れる行為
 2.節税・・・租税法規の立法当時において、当該租税法規が予定しているところに従って最大限に租税負担を減少せしめる行為
(例;資産が収用された場合に収用の課税特例を適用して租税負担を減少させる行為)
 3.租税回避・・・租税法規の立法当時において、当該租税法規が予定していない異常な法形式を採用して租税負担を減少せしめる行為
 なお、租税回避行為には次のような特徴が挙げられます。
  ・私法上はそれ自体は有効な取引であり、取引自体には仮装や隠ぺい行為は認められないこと
  ・ただし、取引自体は不合理かつ不自然であり、時には法の乱用解釈が認められること
  ・時には主たる取引当事者以外のものを利用する等「う回行為」を利用する場合があること
  ・結果としてその者の課税価格(所得)を減少せしめ、税負担の減少となること
つまりは、節税とは法律内の範囲で税負担を軽減する行為、租税回避とは法律が想定していない方法で税負担を少なくする行為(脱法行為)、脱税とは故意に収入を隠すなどの違法行為によるものと言えるでしょう。
租税回避については、当事者と税務署側での解釈の違いによるものも含まれるので、実際の場合にはグレーゾーンに入る場合もあります。
流れとしては、双方で落とし所を探って修正申告に応じるという場合が多いかと思われます。